こんにちは、ララです☆
昭和の終わりの大阪で起こった、
前代未聞の巨額融資事件。
この事件を起こした女の名前は、
尾上縫(おのうえぬい)。
料亭の女将の尾上縫は、
なぜ2兆7千億円もの巨額の融資を受けることができたのでしょうか。
今回の記事では、
尾上縫が金融マンや銀行までもを虜にした理由と、
尾上縫の生い立ちに迫ってみたいと思います。
さっそく見てみましょう。
尾上縫が起こした巨額詐欺事件とは?
料亭の女将だった尾上縫が、
金融機関を巻き込み、
2兆7千億円もの巨額融資を受けた詐欺事件です。
バブル景気に陰りが見えると、負債が増加。
バブル期の1990年には、
2650億円の金融資産を保有していた尾上縫ですが、
負債は7271億円に膨らみ、
なんと借入金の金利が、
「1日あたり1憶7173万円」だったそうです。
金利だけでこの金額。
想像ができませんよね。
このことに困り果てた尾上縫は、
かねてより親交のあった、
東洋信用金庫今里支店長らと共謀し、
架空の預金証書を作成させ、
さまざまな金融機関から融資を引き出したのです。
この詐欺行為で、
尾上縫は、1991年に逮捕されました。
それにしても、
「銀行の中の銀行」と呼ばれた、
「日本興業銀行」も尾上縫と取引していたことにも驚きです。
法人としか取引をしない、あの興銀が、
料亭の女将に融資していたのですからね。
尾上縫に男が群がった理由と手口は?
2兆7千億円もの巨額の融資を受けた尾上縫。
尾上縫が勤める料亭には、
多くの証券マンや銀行マンが群がるようになり、
「縫の会」と呼ばれたそうです。
まるでファンクラブみたいですね。
尾上縫に男が群がった理由はなんだったのでしょうか。
男を誘惑する手口は「占い」
高級料亭の女将だった尾上縫。
尾上縫は、
「金持ちを見抜く目」があったようです。
料亭の客に、
「占ってあげましょか」と言い、
株式相場の上昇や競馬の勝ち馬を見事に当てて、
評判になっていたそうです。
バブル景気の頃、
尾上縫の予想は神がかり的な物になっていて、
「上がるぞよー」
「まだ早いぞよー」
と答えていたそうです。
美人だと評判!肉体も武器に!
大阪ミナミのすき焼きやの仲居として働いていた尾上縫。
若い頃の尾上縫は、
美人と言われ人気があったそうです。
その上に、
肉体を武器に男を虜にする能力まであり、
尾上縫にターゲットにされた男たちは、
尾上縫の誘惑に乗ってしまうのです。
尾上縫の生い立ち
これだけの巨額詐欺事件を起こした、
尾上縫の生い立ちを見てみましょう。
幼少期
尾上縫は、
奈良県磯城郡(現橿原市)に農家の5人兄弟の次女として生まれました。
家庭は貧困家庭で、
弟の1人は栄養失調で幼い頃になくなっています。
父は尾上縫が10歳の時に病に倒れ、なくなっています。
父がなくなったあと、家事が苦手だった母は、
株の仲売人をしていた豪農の男の庇護を受けて生活していました。
つらい幼少期を過ごしたことは、
想像に難くありません。
14歳で働き始める
尾上縫は、
高等小学校(現在の中学1年生、2年生)卒業後、働き始めました。
【尾上縫の職歴】
◆国鉄の駅員
◆工場勤務
◆デパート店員
◆水商売
19歳で結婚、25歳で離婚
尾上縫は19歳で結婚し、
女の子を1人出産しました。
しかし25歳で離婚。
子供の親権は夫がもったようです。
刑期は80歳まで!刑務所では要介護状態
尾上縫は、
1998年3月の裁判で、
懲役12年の実行判決を受けました。
尾上縫は1930年生まれですから、
この時すでに68歳ですね。
2003年4月に、
最高裁判所が尾上縫の上告を棄却し、
実刑が確定しました。
68歳で実刑を受けた尾上縫が、
2010年に刑を終えるときは80歳という年齢です。
尾上縫は、
収監後まもなく要介護状態となり、
一人では何もできなくなったそうです。
覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴された中野瑠美さんが、
刑務所時代に尾上縫の介護を担当したと告白しています。
中野瑠美さんは、
「縫さんのことが好きでした」と語っています。
尾上縫から、
「養女においで」と言われたこともあったそうですよ。
刑務所の中の世界って想像もつきませんが、
こんな話をしている受刑者もいるのですね。
尾上縫のその後
尾上縫はその後、
83~84歳頃になくなったそうです。
世間を大きく騒がせた、
波乱万丈な人生でしたね。
尾上縫の物語は映画やドラマ、小説にも
世間を騒がせた尾上縫の巨額融資詐欺事件は、
映画やドラマにもなりました。
小説にもなり話題となりましたね。
◆ドラマ「平成の女相場師」 主演:市原悦子さん
◆映画「女帝」 主演:真行寺君枝さん 出演:椎名桔平さん
◆ドラマ「銭女」 主演:渡辺えりさん、篠田麻里子さん
◆小説「そして、海の泡になる」
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の記事では、
前代未聞の巨額融資を受けた、
詐欺師、尾上縫について調べてみました。
◆尾上縫が受けた融資額は約2兆7千億円
◆手口は「占い」「美貌」「肉体」
◆懲役12年、獄中では要介護状態
それにしても、
料亭の女将という人物にこれだけ巨額の融資がされたというのは、
今の時代では考えられないですよね。
バブル期という時代もあったのかもしれませんが、
尾上縫の「人を虜にさせる能力」も大きかったのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました☆
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